昨年、鹿島海軍航空隊跡地にて開催した写真展がご縁で、2月3日に開催される「廃墟景観シンポジウム」に登壇させていただくことが決定いたしました。
「戦争遺構を遺す」
言葉にして言うのは簡単ですが、そこには維持、管理、お金、風化する記憶、それらの問題が常に付きまといます。特に戦争を伝える記念館は入場料を安く設定しているところも多く、行政の支援や補助金、寄付といった援助無しに持続することが難しいと言われる場所もあります。会場となる鹿島海軍航空隊跡地を指定管理する「プロジェクト茨城」は、今までであれば慰霊の場所、鎮魂の場所として保存されてきたそうした実際の戦争遺構を映画やドラマのロケ地(最近では「ラーゲリより愛を込めて」「映像研には手を出すな!」「ゴジラ-1.0」他多数)として活用するという他に例のない試みから注目を集めています。勿論、そこには戦争の歴史を風化させないという強い想いがあり、私自身もその考えに共感することから鹿島や筑波で写真展を開催させていただいたという経緯があります。
正直、駅などからも遠く、会場までは公共交通機関もない為に、車などがないと行きにくい場所ではあるのですが、今回は駅から送迎も用意されるようですのでこの機会にぜひお越しください。
廃墟景観シンポジウム Vol.3 ~戦争遺構が今、語るもの~
戦争遺構は廃墟なのか。75年以上沈黙を守り続けた遺構たちがゆっくりと語り始める。
<開催にあたり>
鹿島海軍航空隊は太平洋戦争勃発前の1938年に設立され、海軍航空隊の一つとして水上機の訓練を行っていました。戦後、東京医科歯科大学付属霞ヶ浦分院として流用され、現在は大山湖畔公園として一般公開されています。戦争を実際に経験した人も少なくなってきた今、”語り部”となるのは残された戦争遺構たち。鹿島海軍航空隊跡地に残る遺構は、「ゴジラ-1.0」「映像研には手を出すな!」をはじめ、数多くの映画やドラマのロケ地として登場しています。これらは、まさに「廃墟景観」としての活用です。「廃墟景観シンポジウム Vol.3 ~戦争遺構が今、語るもの~」は、戦争遺構をさまざまな角度から見ていくことで、その魅力を探り、発する声に耳を傾けてみたいと考えています。
<開催スケジュール>
2024年2月3日(土)
09:00 ~ 12:00 鹿島海軍航空隊跡地(大山湖畔公園)
見学会・廃墟写真展
13:00 ~ 17:00
廃墟景観シンポジウム
13:00~ 第一部『廃墟景観と戦跡』
14:10~ 第二部『戦争遺跡の声を聞く』
15:20~ 大童澄瞳(映像研には手を出すな!原作者)特別講演『すぐそこにある“異空間”の魅力』
16:20~ アフタートーク・質疑応答
<開催場所>
◉見学会・廃墟写真展:
鹿島海軍航空隊跡地(大山湖畔公園)
〒300-0402 茨城県稲敷郡美浦村大山
◉シンポジウム:
美浦村中央公民館(大ホール)
〒300-0424 茨城県稲敷郡美浦村受領1460番地1
※鹿島海軍航空隊跡地と美浦村中央公民館は車で15分程度の距離があります。
どちらの会場も駐車場はありますが、公共交通機関はありません。
<シンポジウム概要>
・第一部 『廃墟景観と戦跡』
栗原亨(廃墟探検家)
よごれん(TEAM酷道 主宰)
戸村裕行(水中写真家)
ファシリテーター 桑野和之(廃墟景観シンポジウム プロデューサー)
・第二部 『戦争遺跡の声を聞く』
カエル (祐実総軍三等兵)(ブロガー)
日本戦跡協会(ブロガー)
川内野篤(佐世保市観光課)
ファシリテーター 金澤大介(いばらきフィルムコミッション・プロジェクト茨城)
・大童澄瞳(映像研には手を出すな!原作者)特別講演
『すぐそこにある“異空間”の魅力』
<廃墟写真展>
鹿島海軍航空隊跡地 司令部本庁舎内にて開催
出展メンバー
AKI、saho、漣 若葉、せきし、Takatan、toshibo、廃墟のマサさん、深黒、Yo、雪村 柚鈴
<チケットの種類について>
①シンポジウム+特別展+見学会 3,000円
午前中の鹿島海軍航空隊跡地で開かれる廃墟写真展・見学会、そして午後のシンポジウム、すべてのプログラムに参加できます。
※ 現地両会場へは各自での移動となります。
②シンポジウムのみ 2,000円
13時から行われるシンポジウムのみに参加できます。
③オンライン視聴(ZOOM) 1,000円
オンラインでの視聴のみになります。ZOOMのURLを購入者の方に前日までにお送りします。また、見逃し配信は設定しておりません。
④JR土浦駅からの送迎付き1便(シンポジウム+特別展+見学会) 5,000円
すべてのプログラムに参加できるチケットにJR土浦駅からと両会場間の送迎をプラスしたチケットになります。
1便は、JR土浦駅(東口)を8:00に出発(時間厳守)し、シンポジウム終了後18:00頃に同じくJR土浦駅へお送りします。
⑤JR土浦駅からの送迎付き2便(シンポジウム+特別展+見学会) 5,000円
2便は、JR土浦駅(東口)を9:20に出発(時間厳守)し、シンポジウム終了後19:15頃に同じくJR土浦駅へお送りします。
※④⑤どちらも、土浦駅→鹿島海軍航空隊跡(廃墟写真展・見学会)→美浦村中央公民館(シンポジウム会場)→土浦駅でご乗車いただけます。送迎付きは定員に達しだい、販売終了となります。また、他の参加者のご迷惑になるため、集合・出発時間は厳守してください。乗り遅れた場合の責任は負いかねます。また、イベント進行、道路の渋滞状況によっては、バスの運行時間に遅れが発生する場合がございます。ご了承ください。
<注意事項>
鹿島海軍航空隊跡地、および美浦村中央公民館付近は、一般的な路線バスなど公共交通機関がほとんどありません。また、昼食についても鹿島海軍航空隊跡地内にてカフェメニュー、お弁当などの販売は行う予定ですが、各自ご用意いただくほうがよいかもしれません。鹿島海軍航空隊跡地は、霞ヶ浦湖畔にある野外の施設です。あたたかい服装でお越しください。
<廃墟景観シンポジウムとは>
2022年11月、第1回目の「廃墟景観シンポジウム」は、廃墟でありながら国登録有形文化財に登録された「旧摩耶観光ホテル」をテーマに神戸で行われました。写真家の佐藤健寿氏をゲストに、総計6時間にも及ぶシンポジウムで意見を交わしました。そして、2023年10月には、鳥取県の旧若松鉱山にて「廃墟景観シンポジウム Vol.2 ~若松鉱山の過去・現在・未来~」を開催。鳥取県日南町という元鉱山で栄えた山中の町で、鉱山跡の活用を考えました。そして、2024年2月「廃墟景観シンポジウム Vol.3〜戦争遺構が今、語るもの~」。霞ヶ浦南岸の美浦村で、戦争遺構と今について語り合います。
※シンポジウム、写真展・見学会など、イベント内容など一部調整中の部分もございます。変更になった場合は、告知させていただきます。
主催:ヘリタビ推進協議会
協力:美浦村 美浦村教育委員会 小学館 株式会社プロジェクト茨城 株式会社クリーク・アンド・リバー社 特定非営利活動法人J-heritage
運営:Saho. Takatan
チケットなどの購入はこちらよりお願い致します
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